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共稼ぎ・子なし夫婦の保険、実は死亡保障がほとんど不要な理由

共稼ぎで子どもがいない夫婦は、どちらが亡くなっても片方の収入で生活できるケースが多い。本当に必要な保障と削っていい保障を、夫婦単位でシンプルに整理します。

共稼ぎで子どもがいない夫婦(DINKs)は、保険の見直しが最も進みやすいケースです。多くの場合、加入している死亡保障の大部分は不要か過剰であり、本当に備えるべきリスクは別にあります。

なぜ死亡保障がほとんど不要なのか

死亡保障の目的は「自分が亡くなったときに、残された家族が生活に困らないようにすること」です。

共稼ぎ・子なし夫婦の場合:

  • どちらが亡くなっても、もう一方に収入がある
  • 子どもの教育費・養育費の心配がない
  • 遺族年金(厚生年金加入者の場合)が配偶者に支給される

この条件が揃う場合、死亡保障で埋めるべき「遺族の生活費の不足分」はほぼゼロに近くなります。

試算の例(共稼ぎ・子なし・住宅ローンなし夫婦の場合):

| 項目 | 金額 | |---|---| | 配偶者の生活費(30年分)| 3,600万円 | | 配偶者自身の収入(30年分)| ▲ 3,000万円以上 | | 遺族厚生年金(30年分概算) | ▲ 600万円〜 | | 必要な死亡保障額 | ゼロ〜わずか |

住宅ローンがある場合は団信でカバーされるため、さらに保障額は下がります(→ 住宅ローンを組んだら保険はどう変わるか)。

遺族年金の受給要件

厚生年金加入者が亡くなった場合、配偶者に遺族厚生年金が支給されます。ただし子どものいない共稼ぎ夫婦の場合、配偶者自身に収入があると遺族基礎年金は支給されません(→ 遺族年金は実際いくらもらえるか?)。

共稼ぎ・子なし夫婦が本当に備えるべき3つのリスク

死亡保障が不要に近い一方で、以下のリスクは現実的な備えが必要です。

① 就業不能リスク

共稼ぎ世帯は「2人の収入前提」で家計が組まれていることが多い。どちらかが長期療養で働けなくなると、家計収支が大幅に崩れます。

会社員の場合の公的保障:

  • 傷病手当金:病気・ケガで休業中に最大18ヶ月、標準報酬日額の2/3を給付

傷病手当金の給付期間を超えて働けない状態が続く場合に備えて、就業不能保険を検討する価値があります。ただし免責期間を長めに設定することで保険料を抑えられます。

② 医療費リスク

共稼ぎで貯蓄がある程度あれば、高額療養費制度の活用で大半の入院費用は対応できます。医療保険は「貯蓄が少ない段階」のほうが必要性が高い。現在の貯蓄額と照合して判断しましょう。

③ 介護・認知症リスク(将来の備え)

子なしの場合、介護が必要になった際に子どもに頼れません。老後の自己負担を支える介護費用の準備は、若いうちから意識しておく必要があります(保険での対処より、まず貯蓄・資産形成が優先です)。

保険を持つなら:最低限の構成

共稼ぎ・子なし夫婦が民間保険を検討するとすれば、以下のシンプルな構成が基本です。

| 保険の種類 | 必要性 | 理由 | |---|---|---| | 死亡保険(定期・終身) | 低い〜不要 | 共稼ぎで遺族の収入補填が不要 | | 医療保険 | 貯蓄次第 | 高額療養費制度で自己負担に上限あり | | 就業不能保険 | 中程度 | 2人収入前提の家計を守るため | | がん保険 | 任意 | 医療保険との重複を整理してから判断 |

子なしで終身保険に加入している場合

「貯蓄性があるから」と終身保険を持っているケースがあります。ただし終身保険の実質利回りは低く、NISAなどと比べると効率が劣ります(→ 終身保険の「貯蓄性」は本当にお得か?)。

結婚後に保険を整理するタイミング

結婚直後は保険の見直しが必要な時期ですが、まだ家計が安定していない段階では「削れるものを確認する」だけで十分です。

保険の大きな見直しは:

子どもを持つ予定がある場合は、生命保険への加入を「今すぐ」急ぐ必要はありません。状況が変わった段階で設計するほうが合理的です。

まとめ

共稼ぎ・子なし夫婦の保険の優先順位は「死亡保障は不要〜最小限、就業不能への備えを優先、医療費は貯蓄水準と照合」です。保険料を死亡保障に使うより、老後に向けた資産形成に回すほうが合理的な選択になります。

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